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特集 まるごと!なんぶ

「特集まるごと!なんぶ」では、南部広域圏内で繰り広げられる市町村共通の魅力あるイベントや伝統行事などをご紹介します。

2010年07月07日

隠された沖縄の資源

隠された沖縄の資源
 
先日、琉球新報と沖縄タイムスの両紙に「オオバギに抗菌作用」という見だしの記事があった。詳しい内容は沖縄のある飲料メーカーが沖縄の自生する植物「オオバギ」に抗菌・抗酸化作用がある「ニムフェオール」が豊富に含まれていることを確認したというものである。 

       
                                          〔どこでも見ることができる自生のオオバギ〕


オオバギは低地の林や空き地、開墾や伐採地、林間の空き地など二次林の一つとして、特に中南部地域で広く見られる沖縄の特徴的な樹木である。この樹木に「抗菌・抗酸化作用がある」ということは驚きであった。将来は、にきび予防や洗剤、そのほか消臭剤や薬用歯磨きなどに商品化でき、地元の農家にオオバギの生産を委託するという情報であった。

      
                   〔東村で栽培されているオオバギ〕 

実はオオバギは昔から意外なところで使用されていた。
沖縄の古い遺跡から、ジュゴンの骨が多く出土していることは広く知られているが、当時は近海に多く生息し、人々の食料源となっていたことが想像される。
 
ところがいつの時代からか琉球王府はジュゴンを不老長寿の妙薬と位置づけ、上納品として指示したため、庶民は口にすることができなくなった。 

     
                〔沖縄近海で生息しているジュゴン〕

そのためジュゴンが多く生息していた八重山竹富の新城では、ジュゴンを捕獲するため、粟まきや田植えが済んでから数日間は西表島や小浜島沿岸で漁をした。
捕獲したジュゴンの皮と肉は煮て日光にさらし、乾燥させてからある植物の葉で包んで首里王府に上納していたという。この植物こそオオバギである。また包む葉のことをジュゴンの方言名「ザン」からとって「ザンガーサ」というようになったという。
 
これまで「ザンガーサ」について説明する際に、単に「ジュゴンの肉を包んで上納品として利用した葉」と説明してきた。しかし、なぜ、より葉の大きい島バナナの葉を利用しなかったのだろうか、と疑問があったが今回科学的な根拠に基づく抗菌作用があることがわかり、先人達の知恵に驚かされる。
 
オオバギの葉がにきび予防や消臭剤にも応用が利く、と言うことに先人達はどのようにして気づいたのだろうか。地域によって多少の違いはあるがオオバギのことを方言でチビククヤー、チビカタマヤーとも言う。
 昔トイレットペーパーがない時代、ゆうなの葉と同じくオオバギの葉でおしりを拭いていたと言うが先人達は、いち早くオオバギの抗菌作用を発見していたのではないかと想像が広がる。 

       

              〔東村で栽培されている状況〕

 このように以外と身近にすばらしい宝が眠っているかもしれない。日頃見逃しがちな自然や歴史、人間関係など些細なことにも心に余裕を持って観察し、隠れた郷土の資源を発見してみてはどうだろう。 
 400年前、当時薩摩藩の島津氏経由で時の将軍徳川家康に献上されたという「あかばなー(ハイビスカス)」も近年、歴史の檜舞台に登場してきているように、一人ひとりが豊かな自然とチムグクルで融合した沖縄文化を発信していきたいものである。
 

 


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